「一夜千両のお湯が湧く」と歌われる別府温泉の中でもひときわ賑わう鉄輪温泉街にむし湯はあります。鎌倉時代の建治2年(1276)に一遍上人(いっぺんしょうにん)によって創設され、受付の前には一遍上人の木像 が安置されています。ここのむし湯は独特の形式をとっており、1メートル四方の木戸を開けて中に入ると約8畳ほどの石室があります。 温泉で熱せられた床の上には石菖(せきしょう)という清流沿いにしか群生しない薬草が敷きつめられていて、 その上に人が横たわります。石菖はすばらしい香りで、「豊後鉄輪、むし湯の帰り、肌に石菖の香が残る」と 詩人の野口雨情が詠っているほどです。
バリアフリー対応の大分県の温泉施設をご紹介します。